野球で使う英語・「ベース」と「ホーム」

野球と英語

野球はベースを回ってホームに帰ると得点になる。

野球は「ベースボール(BASEBALL)」を日本語にしたもの。その「ベースボール」は、「ホームベースから出発(出塁)し、グラウンドに書かれてある四角い線に沿って、アウトにならないように(1塁・2塁・3塁の)各ベースを回り、ホームベースに帰った時点で得点が入るスポーツ」です。

野球好きな人には、ランナーが回る「ベース」、得点が入る「ホームベース」はお馴染みの用語。その当たり前すぎる野球用語には、本来どのような意味があるのでしょうか?

 

Base(ベース)の意味

Baseは「基礎・基地・基準点」という意味が語源となっています。

ランナーが寄っていかなければならない「基地」ということです。

 

Base

  • 名詞:基礎・基地・基準点・根拠・土台
  • 動詞:・・・の基礎を置く。
  • 形容詞:いやしい
  • 野球用語:塁

 

用途の例

  1. get on base:出塁する(got on base:出塁した)
  2. left on base:残塁
  3. Second baseman:二塁手
    • 例:Today’s second baseman is Kikuchi. :今日の二塁手は菊池です。
  4. Bases empty:走者なし
    • 例:no outs and the bases empty.:ノーアウトランナー無し。
  5. Baseless:根拠のない (形容詞)
    • 例:It’s baseless logic.:それは根拠の無い論理です。
  6. Base Camp:軍隊の基地。登山の際に拠点となる設営地。プロ野球で2月から始まる練習の拠点。
  7. Base coin:偽の貨幣
    • 例:Base coin came out of the vending machine:自販機から偽の貨幣が出た。

 

聞き覚えがありそうであまり無い用語が並んでおり、野球用語以外は基礎・拠点・本拠地といった意味に使われます。

普段の日本語でも「ベースとなるサンプルは?」「〇〇をベースにして考えよう」といった会話を聞いたことがあるのではないでしょうか?そのときの「ベース」は、基となる参考資料や基準を指しているはずです。

他に「いやしい」「卑劣な」という意味もあり、「Base coin」で偽物のお金という意味になります。ですが日本ではあまり馴染みが無く、「fake」の方が一般的かも知れません。

「Base」とは「基準・土台・根拠」といった「基となるものを指す」という意味が一般的といえるでしょう。

 

 

 

ベースを使った和製英語

Base(ベース)が使われている野球用語にも、和製英語が存在します。メジャーリーグの実況や英語の記事では使われません。

和製英語の野球用語

  1. Full base(フルベース)は和製英語             → Bases loaded・Bases full:満塁
  2. Base cover(ベースカバー)は和製英語      → Covering a base:ベースをカバーする
  3. four ball(フォアボール)は和製英語           → Base on ball、もしくはwake:四球

 

どの表現も、似ていますが正式な英語とは微妙に食い違っています。和製英語の語源は不明ですが、「英語に詳しい人が何となく口走りそうな表現」のように感じました。

四球に関しては「Base on Ball」の他に「walk」ともいいます。日本でも「四球で歩かされた」などという使い方をするので、納得できました。また、スコアブックでは「Base on ball」の頭文字を使用して「B」と表現します。

(その中で、敬遠四球はIBと表現)

 

 

 

Home(ホーム)の意味

各ベースを経由して、得点のために最後にタッチするのが「ホームベース」。その「ホーム」は、日本でもお馴染みの英語です。

 

  • 名詞:家・自宅・生息地・故郷
  • 形容詞:本社の・本部の(会社など)
  • 野球用語:本塁
  1. Home run:本塁打
  2. Home team:地元のチーム
  3. Home ground:本拠地

 

「home」は、家や生息地といった、「住む場所・帰る場所・地元」を意味します。基地(base)を回って、家(home)に帰ったら点が入る・・・。ということでしょうか?そもそも野球用語の語源は諸説ありますが「軍人さんは基地(base)で仕事をした後、無事に家(home)へ帰ることが大切」、そんな意味もあるのかと思われた翻訳です。

 

ホームベース・ホームイン・バックホームは和製英語

実は、日本で一般的に使われている「ホームベース」という英語は存在しません。英語では何というのでしょうか?他にも「home」を使った和製英語もありますので、主なものを調べてみました。

和製英語

  1. Home base(ホームベース) → Home plate:本塁
  2. Home inは(ホームイン) → get plate・come in・cross the plate 他:生還する
  3. Back home(バックホーム) → throw home:ホームに投げる

 

1.と2.は「home」ではなく「plate」が使われています。3.の「back home」は、そのまま「家に帰る」という意味になるようです。野球用語では「ホームに投げる」という意味で「throw home」ということが分かりました。

 

まとめ

「Home」「Base」共に、そのままの意味で使われています。しかし、和製英語が多い単語でもありました。

比較してみると、実際の英語と和製英語にはそれほど大きな違いはありません。「中国語は知らないけど、漢字を見てなんとなく意味が伝わってくる」くらいの差異ではないでしょうか?

英語の記事や実況に触れる際に気にかけてみると、勉強にもなりますし、より楽しく野球を楽しめるかも知れません。

 

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