日本語を学びながらヒーローインタビューをする外国人が増えている。
1.外国人選手のヒーローインタビュー
プロ野球のヒーローインタビューで、外国人選手が日本語で応じる場面を見かけることがあります。ヒーローインタビューが、良い異文化交流になっているようです。聴いていて嬉しくなる方も多いのではないでしょうか?
2.歴代外国人選手のヒーローインタビューで、印象的なもの
外国人選手が、日本語を使ってヒーローインタビューに応じた動画を探してみました。
- フランシスコ・カラバイヨ(オリックスバファローズ)
通訳いらずのカラバイヨ。長期間日本の独立リーグでプレーし、流暢な日本語を話すようになった選手。

- ズレータ(福岡ソフトバンクホークス)
本塁打を放った後、「パナマウンガー!」と叫ぶ姿が印象的でした。インタビューも一生懸命に日本語で応えてくれた名選手。

- エスコバー(横浜DeNAベイスターズ)
彼もまた、名セリフを披露した1人。日本語か書かれたTシャツも話題を呼びました。

- レイエス(北海道日本ハムファイターズ)
少しずつ日本語の語彙が増えてきたレイエス選手。

- シェーン・バワーズ(横浜ベイスターズ)
横浜ベイスターズに、かつてシェーン・バワーズという投手が在籍しておりました。彼ヒーローインタビューでいきなり【テイウカァー、チョーツカレタンデスケドォ】と、意外過ぎる日本語を披露したことがありました。
ニュースで高木豊氏が「日本語ちゃんと教えなきゃだめですよ」と苦笑いしていたのを記憶しております。残念ながら動画等は見つかりませんでした。
他にも、家の近くに竿竹屋が来るのを覚えたり、選手のツッコミに日本語で対応したりするドゥエイン・ホージー選手(東京ヤクルトスワローズ)を覚えているファンの方も多いのではないでしょうか?
外国人選手が日本語で対応してくれると、好感度が上がるのは間違いありません。言語というのは、そういうものだと思われます。私も知り合ったばかりの韓国人に韓国語で話しかけて、とても喜んでくれたことがありました。文章にすることはありません、単語レベルで伝えたいことを伝えるだけでも良い異文化交流になります。
3.日本語の【言い回し】を考慮し、あえて通訳を通す選手。(通訳の仕事を奪わないためとも言われている)
言葉の微妙なニュアンスが誤解を招く、また文化的背景から誤解が生じる可能性があるため、日本語が堪能でもあえて通訳を場合も多いようです。
特に日本語は「高コンテクスト文化」と言われる「空気を読む言動」が必要です。物事をストレートに言う言語圏とは一線を画しているため、通訳を通した方が安全で伝わり易くなるからと思われます。
代表的な選手に、アレックス・ラミレス氏がいます。彼は選手時代・監督時代共に通訳を通して会見していました。
日本語が流暢でない通訳も多い
通訳の方には日本語が流暢でなく、訳された日本語が怪しい人もいます。しかし、それで逆に人気者になってしまった人物が広島東洋カープのヘンディ・クレートさん。緊張から時折日本語が片言になってしまいますが、それがきっかけで人気者になったという異色の通訳さんでした。ちなみに彼はブルペン捕手も務めておりました。

北海道日本ハムファイターズに在籍していた王柏融(ワン・ボーロン)選手の通訳担当も、少々怪しい日本語でした。

上記のお二人に代表する日本語は、かつては【間違い】と扱われていました。しかし現在では、語学を学習している最中に完璧を求めない【中間言語】と呼ばれる言葉として容認されています。【ネイティブになるまでの過程で話す言葉】という認識です。伝えたいことが伝われば良い、という時代になりました。そのおかげで語学も勉強し易くなりましたし、勉強中にも話す機会が増えました。
漫画【ドラゴン桜】でも、英語は完璧を目指さなくても良い、使える範囲で自信を持って話すように言っています。
語学は、間違っても良いから使って身に付ける方が良いということでしょう。しかし【グローバル・エラー】と呼ばれる、相手が誤解する間違いはご法度なのでご注意願います。
インタビューする側も、考えているか?
インタビューは大抵、アナウンサーの方が行います。インタビューする側も、言葉を短く簡潔にしたり、分かり易い日本語を使ったりと工夫しているのではないでしょうか?
中には、長い段落で話をする【通訳泣かせ】のインタビュアーも存在するらしいですが・・・。
日本好きな外国人選手が増えている
プロ野球の外国人選手は昭和の時代から存在しました。あまり国際化が進んでいない時代に日本に仕事でやってきたのですから、プロ野球はグローバル化の先駆けとなったといっても過言ではありません。また最近は日本でプレーするのを望む選手、日本に来て日本が好きになった選手が多くなりました。日本人として嬉しいことでもありますし、グローバル時代に日本を好きになってもらえるような街づくりが大切だと感じました。昨今は【日本は都合の良い国】になっている場合も見受けられますが、【頑張って日本に住みたい】と思ってもらえる国にしないといけません。良い方向で、外国人が溢れる国にする必要があります。影響力の大きいプロ野球選手が日本を好きになってくれれば、日本に興味を持ってくれる人も増えることでしょう。ファンが野球を楽しめば外国人選手も喜びます。野球を楽しめば、良い方向でのグローバル化になる。野球は一石二鳥のスポーツということで、これからも楽しみましょう!(笑)